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絵本のすすめ その3 [雑感]

素敵な絵本に出会いました。

「お母さんの絵本大賞」(石川テレビ・北陸中日新聞主催,2011年)の入賞作品です。

IMG00037.jpg

タイトルは、『おばあちゃんのノート』(幻冬舎ルネッサンス,2012年)。
小坂直樹さんの作品です。


わすれんぼのおばあちゃんと孫のみーちゃんの心暖まる交流を描く絵本です。


デイサービスで可愛いぬいぐるみを上手に作るおばあちゃんですが、少し前に起きたことはすぐ忘れてしまいます。


夏休みにみーちゃんは、そんなわすれんぼのおばあちゃんが通うデイサービスについていきました。


デイサービスではその日の出来事を忘れないようにノートに書くおばあちゃんの姿がありました。ノートにはおばあちゃんの思い出がいっぱいつまっています。


みーちゃんは家でもおばあちゃんのノートをつくることを思いつきます。
文章に書いておくと、自分が経験したことを思い出すきっかけになるんですね。


この本のあとがきには、

「ノートや写真をつかうやり方いがいにも、どうしたら「わすれんぼ」のおばあちゃんが、たのしい思い出をたくさんのこせるか、みなさんもかんがえてみてください」と書かれています。


おばあちゃんの思い出づくりをお手伝いする周りの人々の優しい気持ち。


読み終わった後は、とてもあたたかい気持ちになれます。


作者の小坂さんは、ぬいぐるみ作りが特色のデイサービスの施設長をされています。
いつもすごく素敵なぬいぐるみを製作されているんです。
本当に可愛いんですよ!
ブログにぬいぐるみの写真がアップされているのでぜひご覧ください。
http://blog.liv.jp/


この絵本には、おばあちゃんを中心とする人と人との心の交わりがきめこまやかに描かれていて、さすが介護の現場で仕事をされている方が書かれた作品だと感じました。


高齢者や、高齢者施設の様子を描いた絵本ってなかなかありません。
こんな絵本を待ち望んでいました。


核家族化が進行し、地域のつながりが希薄になっている今、子どもたちは高齢者の生活のリアリティーに触れることが少なくなっているのではないかと思います。
この絵本を読むと、高齢者の生活や認知症といったものをより身近に感じられると思います。


金沢市立玉川こども図書館で著者読み聞かせ会も開かれているそうです。
絵本の醍醐味は、やっぱり読み聞かせですね。
声に出して子どもと一緒に読むことによって、絵本の楽しさを一緒に共有でき心がつながるとともに、絵本の印象もより強くなるのだと思います。


我が家でも2人の子どもと一緒に読みました。
読み終わると6才の次男が、

「ぼくもわすれんぼのおばあさんには優しくする」
と言っていました。

絵本のメッセージが伝わったんだと嬉しくなりました。


この本はストーリーだけでなく、絵も素敵なんです。
ストーリーにぴったりマッチした優しいタッチの絵で、繊細な色づかいがとても美しい。



次男の通う保育園にぜひ寄贈したいと思っています。
また、以前のブログ(2011.11.12) で紹介した「えほんのたね」プロジェクトに本を寄贈したら、デンマークに住む日本の子どもたちにも読んでもらえますね!


できるだけたくさんの人に読んでほしい絵本です。
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