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絵本のすすめ その2 [北欧の文化]

日本語で読む北欧の絵本。


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実は子供の頃からデンマークの絵本を読んでいたんだ!と大人になってから気づきました。


タイトルは『あおい目のこねこ』(エゴン・マチーセン,福音館書店)。

デンマーク語の原題は、"Mis med de blå øjne" (Egon Mathiesen).


ねずみを探して冒険に出たこねこの物語です。
大好きだったので、思い出深い本です。


絵本にしてはページ数が多いのですが、読んでみると文章はそんなに長くはありません。
左側のページには文章が、右側のページには絵があります。
絵はいたってシンプルで、色は白黒に、目の青または黄色があるだけです。


「1のまき」から始まり、最後は「7のまき」で終わります。


子供の時に読んでいた、1973年に印刷された本をいまだに持っているのですが、大人になってから本を開いてみて、自分の子供の頃の落書きを発見しました・・・。


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「1のまき」の「1」の横には鉛筆で「ぬ」と書いています→「いぬ」ってことですね。


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「2のまき」の「2」の横には「わとり」→「にわとり」っていう意味でしょう。
特にストーリーとのつながりはありません・・・。

これが「7のまき」まで延々続きます・・・。


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・・・・・・・・。

それはさておき。


デンマーク生まれのE.H. ミナリックの絵本『こぐまのくまくん』(福音館書店)も、子供の頃のお気に入りの本でした!


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4つのエピソードからなりたっていて、どれもくまくんとお母さんくまの心温まるやりとりが中心です。

「くまくんのおたんじょうび」というエピソードでは、誕生日なのにお母さんがいなくて、仕方なく自分でスープをつくるくまくん。
最後にはお母さんがバースデーケーキをもって登場します。


読んでいる私までお母さんがいなくて不安な気持ちになり、最後にお母さんが現れたときにはほっとしたようなとても嬉しい気持ちになったものです。


4つ目のエピソードの「くまくんのねがいごと」では、なかなか眠れないくまくんに、お母さんがお話をしてくれます。話してくれる内容は、1から3までのエピソードで起こったこと。


「こんなこともあったわねえ」「うん、あのときもおもしろかったね」と、共感しあいながら言葉を交わし合う姿は本当に微笑ましいです。


最後には、おかあさんが、
「さ、それじゃ、こんどは、おかえしに、おまえが、おかあさんのよろこぶことをしてちょうだい」
と言います。


くまくんが
「どんなこと?」
と聞くと、


「ねむること」
と答えるおかあさん。


「ふうん。じゃ、ぼく、ねるよ」
とくまくんは眠りにつきます。


このラストがあるから、この本は子供の寝かしつけ時の読み聞かせにぴったり(笑)


同じE.H. ミナリック作の『だいじなとどけもの』(福音館書店)も子供のときに読みました。



ところで、デンマークではありませんが、ノルウェーの昔話をもとにした『三びきのやぎのがらがらどん』(マーシャ・ブラウン絵,せたていじ訳,福音館書店)というお話は、保育士をしているデンマーク人の友人から教えてもらいました。


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うちの子供に聞くと、保育園で読んだことあるとのこと。


早速購入して家で読みました。


気味の悪い大きなトロルがいる橋を3匹のやぎが渡るシーンにハラハラドキドキ。
声色を使い分けて読むと、迫力満点で盛り上がります。


保育園でも大人気の絵本みたいですね。
デンマークの友人は、保育園でやぎのがらがらどんごっこをしてよく遊んでいると言っていました。
(子供が長椅子の上を歩いて渡るやぎになり、保育士がトロルになって遊ぶ。)


絵本では、大きいやぎが果敢にトロルに立ち向かい、最後に見事にやっつけるのですが、


「つのでめだまをくしざしに、ひづめでにくもほねも こっぱみじんにして、トロルをたにがわへ つきおとしました」


のシーンは、絵もかなりリアルで、ちょっと残酷?と正直思ってしまいました。


こういう残酷なシーンが含まれる絵本を子供に与えてよいのか?と心配になる人もいると思うのですが、脇明子先生が『物語が生きる力を育てる』(2008年,岩波書店)に書かれているように、大人が「残酷だ」と目くじらを立ててしまうようなことにも子供は案外平気なんですよね。


うちの子供も、「こわい~」などと言いながら、「やっぱり読んで」とすっかりハマっていました。

書店のHPを見ていると、CDと絵本のセットも売っているようです。
言葉のリズムや迫力を楽しめる本ですから、ぜひCDの音声も聞いてみたいなと興味をそそられます。
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