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デンマークの新聞に掲載 [デンマークの社会]

投稿した原稿がデンマークの新聞Information誌に掲載されました。

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掲載されたのは、新聞のkronik (オピニオン欄)で、投稿した記事は、「デンマークの高齢者介護はいつまで日本の模範でいられるか?」というタイトル。

(最初は「介護の標準化の行き過ぎは感情労働を阻害する」というタイトルにしていたのですが、知人からの助言もあり、こちらのタイトルに決めました。)

内容は、大体以下の通り。

日本はデンマークを初めとする北欧の福祉を先進的であるとみなしてきたが、そんなデンマークでも、最近は上からのコントロール、標準化がますます強化されてきた。高齢者介護への予算がますます削減されてきていることもあり、ホームヘルパーが高齢者にゆったりと関わり、精神的ケアまで考える余裕がなくなっている。デンマークの介護といえば、羽田澄子監督の「安心して老いるために」で、ホームヘルパーが高齢者の友人のように楽しそうに介護し、遊びに来た友人とも一緒にコーヒーを飲んだりする光景が日本で反響をよんだが、そのようなことを実行するのはもはや大変難しい状況である。人間はみな多様であり、一律的な規則だけでは適切なケアを提供することができない。高齢者一人一人にあったオーダーメイドの介護をどのように提供するか、考える上で日本にとって非常に示唆に富む取り組みを行ったきたデンマークであるが、まさに日本が学べる部分をデンマークはないがしろにしようとしている。

記事はデンマーク語ですが、新聞のサイトでしばらく読めると思います。
http://www.information.dk/198198

採用・掲載いただいて嬉しいのは、その反響があることです。
記事読んだよ、と知人からメールが届いたり、Information誌をとっていないデンマークの知人には記事のファイルを送ったので、感想を送ってくれたりしました。

あと、私の記事を読んだあるデンマーク人からメールをいただきました。その方は、毎夏、代替要員として介護の仕事をして、残りの時間は自分が脚本を書いた作品の上演を、自ら女優としてされているそうなのです。その作品は、まさに高齢者介護がテーマ。自分が高齢者介護の分野で仕事をするうえで次第に大きくなってきた問題意識を反映した作品で、一人のホームヘルパーの人生を描いたものだそうです。自治体の高齢者介護部門の研修のために上演を依頼されることが多いようです。面白いですねー。ぜひ一度観てみたいものです。

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